3月の読書記録

2020年3月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:755ページ
ナイス数:17ナイス

https://bookmeter.com/users/541199/summary/monthly
■最初に夜を手ばなした
ツイッターに投稿されたイラストと言葉に加筆した絵本。先天性のろう者である作者が視力を失っていくというのは、「手ばなした」と表現してはいても「奪われる」に近いのではないか。海か川の流れに乗って静かに去って行く大好きなものたちを見送るその気持ちは、察するに余りある。ところが、好きなものたちを連れ去った水の流れは、形を変えて作者の頭上に降り注ぐ。あとがきにあるとおり、取り戻したのではなく新たに得たのだ。前髪に隠れていた目が最後には見えているのも、友達やテクノロジーという新たな目を得たということなのだろう。
読了日:03月30日 著者:椿 冬華
https://bookmeter.com/books/15539627

サンドウィッチマンの東北魂 あの日、そしてこれから
ニッポン放送の同番組から、ゲストとの対談をまとめた本。東日本大震災や東北とは無関係の方も収録されているが、多くは何らかの関係のある人たち。番組の趣旨からいってもしんみりする話も当然あるのだけど、それでもゲラゲラ笑いながら一息で読了したのは、サンドの二人の語り口が脳内再生されるような文体と、ゲストの突き抜けた変わり者っぷりのためか。とにかく面白かったので、今度はラジオを聴いてみようかな。そしてまた宮城と岩手に行きたい!
読了日:03月13日 著者:サンドウィッチマン
https://bookmeter.com/books/15307758

数学ガールの秘密ノート/やさしい統計 (数学ガールの秘密ノートシリーズ)
原発事故後、何かと統計が出てくるので、少しは理解したいと思い続けてきた。ただ、数学にはアレルギーといえるほど苦手意識があり、ずっと躊躇していた。数学ガールの別のシリーズを漫画化したものを数年前に読んで面白かったのでチャレンジしてみた…が、中盤でサッパリ分からなくなり、やはり算数(数学よりもっと前の段階)からやり直さないとだめかと痛感するはめになった。それでも最後までとにかく読んだのは、作品冒頭の作者の言葉「わからなくても、彼女たちの会話に耳を傾けて」があったから。ひたすらその言葉を支えに読みました。
読了日:03月11日 著者:結城 浩
https://bookmeter.com/books/11170107

■病気は社会が引き起こす インフルエンザ大流行のワケ (角川新書)
新型コロナウイルス感染症がまださほど騒がれていない時期に著者のツイートをお見かけし、興味を持ったので読んでみた。前半はやや過激ながらも真っ当な印象だが、中盤からの社会保障や安全保障の話になるとイデオロギー全開という感じで、なるほど原発放射線被曝についてあのような言説になるわけだと納得。著者は真面目で熱意があり、ある意味良心的なのだと思う。異論は認めるが議論はしない。
読了日:03月02日 著者:木村 知
https://bookmeter.com/books/14888776


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